【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「ずっと、見守ってくださっていたのですね……」
「……すまない! 君が困っていると、手を出さずにいられずに!!」
王太子の婚約者に選ばれたにもかかわらず、王太子から見向きもされず、むしろ邪険に扱われていた私は、一部の令嬢たちに馬鹿にされ、嫌がらせを受けることも多かった。
けれど、そんなときには、いつでもレザン様が助け船を出してくれた。
「レザン様にお礼を言うと、いつも我が主の指示ですから、という返答でした」
「……そうだろうな」
王家の影の主だから、私はてっきり国王陛下のご指示なのだと思っていたのに……。
「はあ。まあ、この話はあとにしよう。重要会議に、遅れるわけにはいかない」
「は、はい。行ってらっしゃいませ」