【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
勘違いとお仕事中の旦那様
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「……レザン様」
「俺はすでに、王家の影を抜けました。奥様にお仕えする立場です。……どうか、レザンと」
確かに、このラーベル公爵家に所属することになったのなら一理あるのだろう。
けれど、なぜかわからないのに、少しばかり不機嫌なジェラルド様の顔が脳裏に浮かぶ。
「……では、レザン卿と呼びますね」
「卿? しかし俺は」
王家の影は、汚れ仕事もいとわない。
だから、侮蔑の視線を彼らに向ける人たちもいる。でも、王国の平和が、彼らによって守られているのは、事実なのだ。
それに、レザン卿が着ているのは、ラーベル公爵家の騎士の制服だ。
今まで助けてくれたレザン卿に、日の当たる場所で生きてほしい。
たぶん、それがジェラルド様のお考えで、そして答えなのだろう。