【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
軍法会議とアフタヌーンティー ※ジェラルド視点
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────実は、軍法会議にかけられていた、と言ったら、君は怒るだろうか。……もちろん、すべての意見は覆して、返り討ちにしたのだが。
ところで、ステラにつけているのは、元王家の影であるレザンだけではない。
ラーベル公爵家は、王国の貴族で最も高い位置にある家であると同時に、王家の影そのものだということは、ごく一部の者しか知らない事実だ。
その象徴と言うべき存在が、執事長ドルアス・リーゼ。
王妃を輩出したこともある、リーゼ伯爵家出身の彼は、私が風の精霊ルルードの加護を受けたあと、教育係に任命された。
しかし、それは表向きの理由で、実際は彼は王家の影として私につけられたのだ。
王家の影は、隠れ忍んでいることもあれば、一般の人間のように、ごく当たり前のようにそこに潜んでいることもある。
ドルアスの場合は、元々の生まれもあり、後者が選択された。
そして、現在王国で騎士団長バルトと並び、剣の腕をたたえられているのは、ドルアスからの過酷な指導に耐えたからに違いない。
自らも精霊を従えているドルアスに、加護の力の使い方も学んだ私は、王立学園でもバルトとともに並ぶ者がいない武勇を誇るようになった。