【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「えっ、愛して? ……えっ!?」
「んんっ? 今さら驚くところなのか?」
唇が離れたとき、私は混乱していた。
先ほど、愛していた、と言ったジェラルド様の言葉は、聞き間違いなどではないだろう。
けれど、いつも子ども扱いされているせいもあって、ジェラルド様が、私を愛していた、ということが結びつかない。
「あれ? 過去形……!?」
「ちょっと待ってくれ! 全く伝わっていないばかりか、誤解までするのはやめてほしい!」
シーンッと、静まり返った室内。
少し落ち着きを取り戻して顔を上げれば、ジェラルド様の耳元が赤かった。あれ? なにそれ、可愛い。
「……少し待ってくれ。改めて言うとなると、な」