【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
愛していた、と愛しているは、似ているようで全く違う。だって、愛していた、という言葉は、今の私に向けられたものではない。
口元を押さえて、少し私から視線を逸らしたジェラルド様は、あまりに尊い。そう、尊いという言葉がよく似合う。
「っ、愛しています!!」
「は……?」
「お慕いしています。ジェラルド様のこと、本当に好きで、大好きで、世界で一番、愛しています!!」
「……ステラ」
でも、私が愛しているのは、今のジェラルド様だ。もしも、同い年だとしても、逆に私が年上でも、きっと大好きになっただろう。
黙り込んでしまったジェラルド様をギュッと抱きしめる。身長差があるから、胸のあたりに抱きついているみたいになってしまったけれど、ずっと、こうしたかったから……。
ジェラルド様が、怪我をしたと知ったときにも、本当はこうしたかった。