【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜

 きっと、先日の言葉通り魔力がコントロールできていないジェラルド様は、私を抱きしめたまま至近距離で、熱に浮かされたような視線を向けてくる。そんな場合でないと思いながらも、壮絶な色気にめまいがしてくる。

 でも、やはりその体は高熱を帯びていて、体調が思わしくないのは明らかだ。

「……とりあえず、寝ましょうか」
「……」

 私を抱きしめたまま、緩めてくれない腕の力が、少し苦しい。
 長身のジェラルド様に抱きしめられたまま、よろよろ歩くのには無理がある。
 あと少しのところでバランスを崩し、夫婦の部屋に比べて簡素で狭いベッドに、私たちは揃って倒れ込んでしまったのだった。
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