【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜
「きゃ……。きゃあ!?」
ものすごい勢いで、抱き上げられる。
急に床からの距離が離れて、浮遊感でお腹がふわっとした。
そのまま、腕が回されて、少し荒い息づかいと、たくましい腕と胸板に心臓が急に早鐘を打ち始める。
「……急に走り出して、姿が見えなくなったから、心配した」
「あ、あの……」
子ども扱いされているのはわかっているけれど、いくらなんでもお屋敷の中で迷子になったからといって、危険があるはずもない。過保護だと思う。
それなのに、私を探しに来たジェラルド様は、必死の形相だった。