【電子書籍・コミカライズ決定】イケオジ王弟殿下との白い結婚〜君を愛するつもりはないと言われましたが、なぜか旦那様は過保護に溺愛してきます〜

「まあ、でも君についてくるのは当然か。フェンディル自身には、それほど魔力がない。精霊を愛する加護を受けた君の婚約者だから、契約してもらえたのだろう」
「……そうなのでしょうか」

 精霊に愛される加護、それは生まれたときからもつ私の加護だ。
 私本人には、特に恩恵はないけれど、強い精霊と契約している人ほど、その恩恵を強く受ける。

 精霊に好まれるということは、それだけたくさんの力を貸してもらえるということなのだから。
 そのまま、ジェラルド様とリーリルが見つめ合う。なぜか、張り詰めた空気に満たされる。
 そのとき、部屋が炎の幻影に赤く塗り替えられる。

 リーリルと見つめ合うジェラルド様の美しい横顔が炎に赤く照らされて、それはどこまでも幻想的だ。
 
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