a Piece of Cake.
モンブランとチーズケーキとプリンを選んでお会計が終わっても、聡現くんは現れない。尋ねることは出来るけれど、なんか聡現くん目当てで来ているみたいで言うのが憚られた。
いや、目当てで来てはいるけれど。
お店を出て帰路につく途中で、私服の聡現くんとばったり会った。
「聡現くん!」
感動の再会のように声を出して、駆け寄る。
それに驚いた顔をしながらも聡現くんは綺麗な目をぱちくりとさせる。
「もしかして店来ました?」
わたしの持つ箱を見ながら尋ねた。