a Piece of Cake.
小さな返答に、わたしは何も言えなくなる。
元気づけようとも、上辺だけの薄っぺらい言葉しか出てこない。
「でも会いに行けば良いんだもんね。死んじゃったら会えないし、生きてても会えない人もいるけど」
一人頷き、いつの間にかティラミスも完食していた。
隣で聡現くんが吹き出すようにして笑う。
「なんかあれだ、この前と逆ですね」
空になった缶が振られる。この前っていつだっけ、と頭の中で振り返る。
「ほらここで、依理須さん大号泣してたじゃないですか」
その言葉に、耳が赤くなるのを感じた。