1年後に離縁してほしいと言った旦那さまが離してくれません
義両親との朝食会は庭のテラスで行われた。
真っ白のテーブルにパンとスコーン、サンドイッチ、サラダ、ステーキ、スープに紅茶、そしてデザートのケーキとフルーツ。
丁寧に手入れのされた庭園はたくさんの種類の花が咲いていて、より朝食の風景を鮮やかに彩っている。
「まあ、素敵」
と声を上げてから、ハッとする。
もしかしたら、義両親の意地悪でアリアの分の皿やカップは用意されていないとか。
そもそも、椅子がないとか。お前は嫁だから立っていろとか。
呼び出しておきながら嫁の食事は用意しないという、そんなありふれた嫌がらせをされるのだろうか。
「さあ、アリアさん。たくさん召し上がってね」
「そうだ。遠慮してくていいぞ。君はもう私たちの家族なのだからね」
なんと義両親が優しかった。
「ありがとうございます。いただきます」
アリアは義両親との朝食会を楽しんだ。