【書籍化】「急募:俺と結婚してください」の手持ち看板を掲げ困っていた勇者様と結婚することになったら、誰よりも溺愛されることになりました。
「……ああ。良いよ。仕方ない……俺も一緒に、くわしく聞いておこう。親友のはずの君とエミリオ・ヴェルデがたくらんでいたという、フィオナへの間違った求婚の方法について」
「……え?」
思わぬ言葉を聞いて、私は驚いた。
ジャスティナは険のある彼の言葉に眉を寄せたけど、息をついてから話し始めた。
「フィオナ。ごめんなさい。もしかしたら、もう許して貰えないかもしれないけど……私は貴女が社交界で人気のあるエミリオ様に憧れていたことを知っていたから、彼に橋渡しを頼まれた時もこころよく引き受けたのよ。けれど、彼はプライドが高い人で、フィオナ本人も求婚者が現れないと悩んでいることを知りつつも、なかなか誘うことが出来なかったの」
ここまでは、私も知っていることだ。
けれど、橋渡しは失敗してしまったとは言え、エミリオ様本人が私へ声を掛けないのでは彼女もどうしようもない。ジャスティナが謝る要素がどこにあるかわからない私は、首を傾げるしかなかった。
「……え?」
思わぬ言葉を聞いて、私は驚いた。
ジャスティナは険のある彼の言葉に眉を寄せたけど、息をついてから話し始めた。
「フィオナ。ごめんなさい。もしかしたら、もう許して貰えないかもしれないけど……私は貴女が社交界で人気のあるエミリオ様に憧れていたことを知っていたから、彼に橋渡しを頼まれた時もこころよく引き受けたのよ。けれど、彼はプライドが高い人で、フィオナ本人も求婚者が現れないと悩んでいることを知りつつも、なかなか誘うことが出来なかったの」
ここまでは、私も知っていることだ。
けれど、橋渡しは失敗してしまったとは言え、エミリオ様本人が私へ声を掛けないのでは彼女もどうしようもない。ジャスティナが謝る要素がどこにあるかわからない私は、首を傾げるしかなかった。