【つぎラノノミネート中!】「急募:俺と結婚してください」の手持ち看板を掲げ困っていた勇者様と結婚することになったら、誰よりも溺愛されることになりました。
私はそれが本当に、不思議だった。私は自分が好きだと思う相手を一人にして悲しませたいとは、絶対に思えないもの。
「……うーん。品性はゴミだし絶対仲良くなりたくないけど、頭は良いかも。確かにそうしたら、気に入って好きになった女は思うがままだもんな」
「けど……そんな愛され方は、嫌ですよね」
当の本人になるはずだった私は、絶対に嫌だった。
けれど、もしかしたら精神的にだいぶ参っていて、エミリオ様の言うことしか信じられなくなっていたら?
そう思うと、背筋がゾッとしてしまう。
シリルとのあの偶然の出会いは、その時はそうだとわからなかったけど、私の人生が救われるように誰かが与えてくれたのかも知れない。
「普通ならね。けど、ある意味では幸せなんじゃないの。悪い男で権力も持ってるなら、何の努力しなくても従っているだけで生きられる。そういうのを望んでいる女性も居る。価値観の問題だから。けど、シリルはそうじゃないよ。あんたの好きなこと、何でもさせてあげたいって言ってた……良かったじゃん」
「ふふっ……そうですね。シリルは、本当に優しいから。あ。ルーンさん。明日時間あります?」
「……うーん。品性はゴミだし絶対仲良くなりたくないけど、頭は良いかも。確かにそうしたら、気に入って好きになった女は思うがままだもんな」
「けど……そんな愛され方は、嫌ですよね」
当の本人になるはずだった私は、絶対に嫌だった。
けれど、もしかしたら精神的にだいぶ参っていて、エミリオ様の言うことしか信じられなくなっていたら?
そう思うと、背筋がゾッとしてしまう。
シリルとのあの偶然の出会いは、その時はそうだとわからなかったけど、私の人生が救われるように誰かが与えてくれたのかも知れない。
「普通ならね。けど、ある意味では幸せなんじゃないの。悪い男で権力も持ってるなら、何の努力しなくても従っているだけで生きられる。そういうのを望んでいる女性も居る。価値観の問題だから。けど、シリルはそうじゃないよ。あんたの好きなこと、何でもさせてあげたいって言ってた……良かったじゃん」
「ふふっ……そうですね。シリルは、本当に優しいから。あ。ルーンさん。明日時間あります?」