今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
「どうやって石を切り出すんだ? 村にあるようなツルハシじゃどうにもならないよ」

 レスターの言葉はもっともだった。

 目の前の水晶はどう見てもただの水晶ではない。

(魔王が封印されてるんだから、当たり前といえば当たり前なんだけどね……)

 それにしても、とエステルは改めて幼馴染たちと一緒に魔王を見つめる。

 相変わらずぞっとするほど美しい男だ。

 人間からすれば永遠にも等しい時間を水晶の中に封じられていたのは、この神秘的な存在を失わないようにしたかったのではないかと思ってしまうほどに。

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