今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 そういうわけで彼女はエステルとして生まれた以上、自分の知るエンドを迎えるわけにはいかないと必死になっているのだった。

 ここへ来るまで魔物たちに襲われないのもゲームのプレイヤーだったからだ。

 一週目のエンディングを迎えると、スタッフロールにて二週目を楽しむためのコマンドや裏技が解禁されるのだが、その中にはチュートリアルの戦闘、ダンジョン探索をすべてスキップする隠し通路の存在もある。

 さっさとプロローグを終わらせたい二週目プレイヤーの救済措置を知っていたから、彼女は魔物が徘徊するダンジョンの深部へと安全に進めるのだ。

「プロローグが終わるのは何歳の設定だったんだろう……」

< 13 / 443 >

この作品をシェア

pagetop