今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
「急な話で申し訳ないが、難しいだろうか? もちろん悪いようにはしないし、来てくれるのなら村にお礼を贈ろう」

(悪い話……じゃないのかな?)

 悩むエステルの肩をレスターが抱き寄せ、軽く頭を撫でる。

「貴族の屋敷に招待されるなんてすごいことだよ。俺も一緒に行くから大丈夫」

 前半の言葉には驚くほど感情がこもっていなかったが、最後のひと言にはエステルに対する思いやりと愛情があった。

「お兄ちゃんがいるなら……」

 そう言いかけたエステルだったが、その前に使者が首を左右に振る。

「申し訳ない。招待するのはエステル嬢だけだ」

「どうしてですか? 俺はこの子の保護者です」

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