今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
 そして右手をゼファーと、左手をレスターと握る。

「みんなで仲良く帰るの」

 ふたりを見上げたエステルだったが、左手はともかく右手を握り返されて少し驚く。

「前から言おうと思ってたけどな。あんまりエステルにべたべたするなよ」

「私が好き好んでまとわりついているような言い方をするな。むしろ付きまとわれて鬱陶しい」

「は? エステルを鬱陶しいって言ったのか? 許さないからな!」

「いいから帰ろうよー」

 頭上で火花が散っているのを感じながら、エステルはふたりの手を引いて歩き出す。

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