今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
 エステルが帰ってきたお祝いに、という理由をつけてフェンデルはベリー酒が入った器を口に運んでいる。

「隊長かー。楽しいかもしれねーな!」

 ディルクが快活に笑い、少し照れたようにはにかんだ。

「けど、レナーテもすごかったじゃん。あんな氷の魔法、どこで覚えたんだよ?」

「あれはね、ゼファーの使っていた魔法を参考にさせてもらったの。まだ使ったことがなかったんだけど、うまく形になってよかったわ」

 レナーテの頬が赤いのは、褒めてくれた相手がディルクだったからだろう。

 それを察しているフェンデルがにやけている。

< 417 / 443 >

この作品をシェア

pagetop