今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
 ゴダンにも同じことを言われたのに、ハーグの言葉には嫌味や不快さがまったくなかった。

 子供だろうと侮らず、かといって利用してやろうという下心もなく、純粋にエステルへの驚きと尊敬を示している。

「前々からシタートでメイナ村について騒がれていてな。陛下がずっと気にかけていらっしゃったんだ」

「でも、どうしてそれで男爵様の領地を私に……?」

「まずひとつはメイナ村での功績がある。これだけでも充分なほどだが、次にここの村長が君を推薦した」

「えっ、そうなんですか」

「ああ、先ほど話をしたときにな。もともとは彼に領地を任せることになっていたんだが、真の功労者は君だからと辞退された」

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