今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~
「あらら。こりゃ大変だ」

「呑気に言ってる場合じゃないよ……」

「わかってるって。ちびちゃん、ちゃんと掴まってな」

 フェンデルが守ろうとしてくれているのはわかっていたから、エステルは逆らわずに彼の胸へ顔を押しつけた。

「うわっ」

「いてっ!」

「きゃあっ!」

 崩れた地面に呑み込まれた五人は、そのまま広間の地下へと滑り落ちた。

「参ったなあ」

 砂埃を払いながら言ったフェンデルが、決して放そうとしなかったエステルをそっと地面に下ろす。

「大丈夫かい、ちびちゃん」

「うん。フェンデルは……?」

「俺は君より丈夫にできてるんでね」

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