冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「そういえば、ロージーさんはここへ来て長いんですか?」
セシリーはロージーの、リュアンと旧知のように思える口振りに、割と年も近そうな彼らの出会いがどんなものか興味を持った。すると彼女の口から意外な事実が語られた。
「そこそこかな。あたし実は、騎士学校の卒業生だったのよ。現実を見て騎士になるのは諦めたんだけど、その時の縁が有ってキースに引っ張られたのよね」
ロージーは過去を遡っているのか、目線を上げ左右に往復させる。
「あたし、卒業した後働くでもなく結婚するでもなく、しばらくふらふらしてたんだ。そんな時キースから手紙が来て、『大変な仕事ですが、あなたにならできると思いましてね』なんて乗せられて……いざやって来たら、ただの雑用係だったと。でもすぐに辞めたらちょっとあいつに負けた感じするじゃない? それは嫌だから意地になって働いて、もう四年位が経つというわけ」
セシリーはロージーの、リュアンと旧知のように思える口振りに、割と年も近そうな彼らの出会いがどんなものか興味を持った。すると彼女の口から意外な事実が語られた。
「そこそこかな。あたし実は、騎士学校の卒業生だったのよ。現実を見て騎士になるのは諦めたんだけど、その時の縁が有ってキースに引っ張られたのよね」
ロージーは過去を遡っているのか、目線を上げ左右に往復させる。
「あたし、卒業した後働くでもなく結婚するでもなく、しばらくふらふらしてたんだ。そんな時キースから手紙が来て、『大変な仕事ですが、あなたにならできると思いましてね』なんて乗せられて……いざやって来たら、ただの雑用係だったと。でもすぐに辞めたらちょっとあいつに負けた感じするじゃない? それは嫌だから意地になって働いて、もう四年位が経つというわけ」