冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「いっけない、お昼の準備しなきゃ! ロージーさん、今日は鮭のムニエルと野菜たっぷりポトフにしようかなと思うんですけど、それでいいですか?」
「あ~もうあんたに全部任す。あたしは料理はあんまり上手くないんだから、適当に手伝うよ」
大所帯の料理をいかに手際よくこなすか、段取りに頭を悩ませるセシリーたちの元に、コツコツとノックの音が響いた。
「「どうぞ~」」
「失礼しま~す!」「「こんにちは!」」
控え室に顔を出したのはラケルと、彼と年齢の近い騎士でたしかティビーとウィリーという名前の双子だ。
「どうしたの? まあ、真面目なあんたらのことだから、サボリってわけじゃないんでしょ? なんか備品で足りないものとかあった?」
「あ、違うんですよ。実は、僕ら食事係として交代で手伝いに来ることになったんです」 ラケルによれば、先日からセシリーが作っている料理が好評だったらしく、大変そうな彼女を見かねて団内からも手伝いを派遣してやったらとの声が出たという。それを聞いてロージーは冗談っぽく不満を漏らした。
「あ~もうあんたに全部任す。あたしは料理はあんまり上手くないんだから、適当に手伝うよ」
大所帯の料理をいかに手際よくこなすか、段取りに頭を悩ませるセシリーたちの元に、コツコツとノックの音が響いた。
「「どうぞ~」」
「失礼しま~す!」「「こんにちは!」」
控え室に顔を出したのはラケルと、彼と年齢の近い騎士でたしかティビーとウィリーという名前の双子だ。
「どうしたの? まあ、真面目なあんたらのことだから、サボリってわけじゃないんでしょ? なんか備品で足りないものとかあった?」
「あ、違うんですよ。実は、僕ら食事係として交代で手伝いに来ることになったんです」 ラケルによれば、先日からセシリーが作っている料理が好評だったらしく、大変そうな彼女を見かねて団内からも手伝いを派遣してやったらとの声が出たという。それを聞いてロージーは冗談っぽく不満を漏らした。