冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「いえ……私商家の娘だから、色々なものに興味があって。どんなものを作ってるのかなと思っただけで……よかったら見せてくれません?」
すると彼女は逆に興味を持った様子で、俺は答えを間違えたと悟る。今やセシリーの瞳は好奇心で満ち溢れている。ここで追い返しても、後々絶対詮索されるだろうと面倒に思い、俺は彼女を部屋に招く。
「入れ」
「お、お邪魔しま~す……」
清掃やベッドのシーツ替えなどで何度も入ったことがあるだろうに、彼女はおずおずと室内に足を踏み入れる。だが、彼女の注意はあっという間に机の上の道具たちに集中した。
「わぁぁ、すご~い! これって彫金用の道具ですよね? アクセサリーとかご自分で作られるんですか?」
「まあな。わかるのか?」
「実家では色々な商品を取り扱うので、私も幼い頃から父に少しずつ覚え込まされましたから。大体のものは見ればわかりますよ」
すると彼女は逆に興味を持った様子で、俺は答えを間違えたと悟る。今やセシリーの瞳は好奇心で満ち溢れている。ここで追い返しても、後々絶対詮索されるだろうと面倒に思い、俺は彼女を部屋に招く。
「入れ」
「お、お邪魔しま~す……」
清掃やベッドのシーツ替えなどで何度も入ったことがあるだろうに、彼女はおずおずと室内に足を踏み入れる。だが、彼女の注意はあっという間に机の上の道具たちに集中した。
「わぁぁ、すご~い! これって彫金用の道具ですよね? アクセサリーとかご自分で作られるんですか?」
「まあな。わかるのか?」
「実家では色々な商品を取り扱うので、私も幼い頃から父に少しずつ覚え込まされましたから。大体のものは見ればわかりますよ」