冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「ゥゥ……」
「うわっ……」
くぐもった呻き声と共に、狼はどっと横倒しになった。驚いたことにその身体はラケルの目の前でみるみる縮まってゆき、腕の中に収まるほどになってしまう。
(もしかして、君が助けてくれたの?)
ラケルはおそるおそる狼を濡れないように抱えた後、小降りになった雨の中、家に向かってその場を駆け出した。
その後両親に白狼を見せ、何が起こったのかを語ったものの、当然信じてはもらえず……渋る彼らをなんとか引っ張り、ラケルは再びその場所へと訪れる。
彼の言う通り炭になった巨大な魔物の姿も見つかり、両親はそれでも半信半疑ではあったが、村長にその件を相談した。
「うわっ……」
くぐもった呻き声と共に、狼はどっと横倒しになった。驚いたことにその身体はラケルの目の前でみるみる縮まってゆき、腕の中に収まるほどになってしまう。
(もしかして、君が助けてくれたの?)
ラケルはおそるおそる狼を濡れないように抱えた後、小降りになった雨の中、家に向かってその場を駆け出した。
その後両親に白狼を見せ、何が起こったのかを語ったものの、当然信じてはもらえず……渋る彼らをなんとか引っ張り、ラケルは再びその場所へと訪れる。
彼の言う通り炭になった巨大な魔物の姿も見つかり、両親はそれでも半信半疑ではあったが、村長にその件を相談した。