冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「……もしやとは思っていたが、やはりそうなのですか? リュアン殿」
ちらりとラケルを見た後、もう一度確認するな視線をリュアンを向けたオーギュストは、やがて聞き間違いようもなくはっきりした声音で言う。
「――いや、ガレイタム王国・第二王子レイアム殿……!」
「……っ!?」
ラケルはオーギュストの言葉に息を詰め、表情の変わらないリュアンの顔を見上げた。今の彼はオーギュストと対面するため変装の魔法を解いており、その瞳は鮮やかな紫に輝いている。
「団長が……。そうか……そういうことか」
ラケルは頭に重たく圧し掛かっていた疑問を解く鍵が今もたらされたのを知る。彼がこの国に詳しい訳、騎士団を飛び出す前にキースと話していた内容などが、頭の中でひとりでに、欠けた石を繋ぐようにぴたりと合わさった。
ちらりとラケルを見た後、もう一度確認するな視線をリュアンを向けたオーギュストは、やがて聞き間違いようもなくはっきりした声音で言う。
「――いや、ガレイタム王国・第二王子レイアム殿……!」
「……っ!?」
ラケルはオーギュストの言葉に息を詰め、表情の変わらないリュアンの顔を見上げた。今の彼はオーギュストと対面するため変装の魔法を解いており、その瞳は鮮やかな紫に輝いている。
「団長が……。そうか……そういうことか」
ラケルは頭に重たく圧し掛かっていた疑問を解く鍵が今もたらされたのを知る。彼がこの国に詳しい訳、騎士団を飛び出す前にキースと話していた内容などが、頭の中でひとりでに、欠けた石を繋ぐようにぴたりと合わさった。