冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
どうやらこの水のバリアは直接攻撃に弱いらしく、今キースとリルルはこちらを取り囲もうとする兵士たちに勇戦している。
そしてついに……。
「やったっ!」
ピンッと涼やかな音が立ち、ティシエルが解除した安全装置を取り外すと、その後ろにあった円形の台座からひとつの魔石を取り出す。と同時に重たい音がして石壁の一部が動き、建物に穴が開いた。
「お爺ちゃん!」
一目散にティシエルが中へ飛び込んでいき、セシリーもそれに続く。そこでは呆然とした表情のルバートが、涙を流すティシエルに抱き着かれていた。
「これは……ティシエルに御嬢様まで。一体何が?」
「話は後! 早くここを出ましょ!」
ルバートの目に光が戻り、勢いよく頷く。
そしてついに……。
「やったっ!」
ピンッと涼やかな音が立ち、ティシエルが解除した安全装置を取り外すと、その後ろにあった円形の台座からひとつの魔石を取り出す。と同時に重たい音がして石壁の一部が動き、建物に穴が開いた。
「お爺ちゃん!」
一目散にティシエルが中へ飛び込んでいき、セシリーもそれに続く。そこでは呆然とした表情のルバートが、涙を流すティシエルに抱き着かれていた。
「これは……ティシエルに御嬢様まで。一体何が?」
「話は後! 早くここを出ましょ!」
ルバートの目に光が戻り、勢いよく頷く。