冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
それを主導していたのが、ベジエ子爵とフォルアンサム男爵だ。イーデル公爵に忠誠を誓う彼らの暗躍も問題だが、それだけではなく公爵は正騎士団の上層部とも結託し、団長であるリュアンと魔法騎士団を解散の危機に追い込もうとしている。これらの件の発端はおそらく、リュアンが彼の息子マイルズを喫茶店でやりこめた一件だと思われる。
「我々はなんとしてでもクライスベル商会に対する不当な圧力を阻止し、魔法騎士団を解体から救わねばなりません。ですが……現状では有効な手段が見つかっていない。皆さん、何かご意見はありますか?」
「ううむ。そもそも……イーデル公爵は俺をどういった件で糾弾するつもりなんだ?」
リュアンが難しい顔でした質問に、キースは自身の予想を打ち明ける。
「詳しくはわかりませんが、なんとなく想像はできますね。我々は仕事柄恨みを持たれることも多い。イーデル公爵は王国法務関係にも多くの繋がりがあります……不利益を被った人間と口裏を合わせ、ありもしない罪を擦り付けて来るかもしれません」
「なんでもありじゃないか……。くそっ、俺がもう少し政府筋との協力者を作ることができていたらな……」
後悔するリュアンを見て、王太子が冷静に発言する。
「我々はなんとしてでもクライスベル商会に対する不当な圧力を阻止し、魔法騎士団を解体から救わねばなりません。ですが……現状では有効な手段が見つかっていない。皆さん、何かご意見はありますか?」
「ううむ。そもそも……イーデル公爵は俺をどういった件で糾弾するつもりなんだ?」
リュアンが難しい顔でした質問に、キースは自身の予想を打ち明ける。
「詳しくはわかりませんが、なんとなく想像はできますね。我々は仕事柄恨みを持たれることも多い。イーデル公爵は王国法務関係にも多くの繋がりがあります……不利益を被った人間と口裏を合わせ、ありもしない罪を擦り付けて来るかもしれません」
「なんでもありじゃないか……。くそっ、俺がもう少し政府筋との協力者を作ることができていたらな……」
後悔するリュアンを見て、王太子が冷静に発言する。