冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
「おいっ、大丈夫か!」
「お前たち……一体何があった!?」
多くの護衛の兵士たちが散らばるように倒れている。着いて来たリュアンたちが息を確かめる中、内ひとりがレオリンに苦しそうに告げた。
「王太子様……申し訳ありません。侵入を許してしまい……女が、ひとり上へ」
「クッ……馬鹿な、信じられん。王国の手練れが十名以上だぞ! いったい何者が……」
「わ、我らのことは気にせず、早く……石を――」
そのまま気絶した兵士に応急的な治癒魔法を施した後、一行は階段を急いで駆けあがってゆく。
「一体ここになにがあるんですか!?」
「向こうの国で聞いていなくて? この時計塔自体が大きな魔導具だって……」
早口のフレアの言葉にセシリーの記憶が呼び起こされる。
「お前たち……一体何があった!?」
多くの護衛の兵士たちが散らばるように倒れている。着いて来たリュアンたちが息を確かめる中、内ひとりがレオリンに苦しそうに告げた。
「王太子様……申し訳ありません。侵入を許してしまい……女が、ひとり上へ」
「クッ……馬鹿な、信じられん。王国の手練れが十名以上だぞ! いったい何者が……」
「わ、我らのことは気にせず、早く……石を――」
そのまま気絶した兵士に応急的な治癒魔法を施した後、一行は階段を急いで駆けあがってゆく。
「一体ここになにがあるんですか!?」
「向こうの国で聞いていなくて? この時計塔自体が大きな魔導具だって……」
早口のフレアの言葉にセシリーの記憶が呼び起こされる。