冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
大きく動揺した女性のもとに、かちゃかちゃと鎧を鳴らしたひとりの騎士が焦った様子で駆け寄ってくる。
「すいませんロージーさん! 頼んでたお手伝いの人、来れなくなったって言うの忘れてまして……そ、それじゃ!」
「ちょっとあんたねぇ! あ~……」
騎士は逃げるように去り、ロージーと呼ばれた受付の女性は手を伸ばしたままその場で固まった。どうやら連絡の行き違いがあったらしく、父のせいではなかったようだ。
「え~と。あは、あははははは……」
「あはははは……」
そんなこんなで、魔法騎士団本部受付ではしばし、青ざめた受付係ロージーとセシリーの、とても気まずそうな笑いが響くことになる。
「すいませんロージーさん! 頼んでたお手伝いの人、来れなくなったって言うの忘れてまして……そ、それじゃ!」
「ちょっとあんたねぇ! あ~……」
騎士は逃げるように去り、ロージーと呼ばれた受付の女性は手を伸ばしたままその場で固まった。どうやら連絡の行き違いがあったらしく、父のせいではなかったようだ。
「え~と。あは、あははははは……」
「あはははは……」
そんなこんなで、魔法騎士団本部受付ではしばし、青ざめた受付係ロージーとセシリーの、とても気まずそうな笑いが響くことになる。