冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
同型のアメジストが付いたものをリュアンに、ルビーが付いたものをラケルに渡すよう、キースにはお願いしていた。実はこれ、ちょっとした魔法効果付きの魔導具――魔力を込めることで特別な効果を発揮する道具――なのだが、彼らのような魔法騎士ならば十分に使いこなせるはずだ。
「今日はセシリーが作ってくれたんだよね! すごいや、レストランみたいな食事!」
そこでキースの後ろから突き出されたのは元気な赤毛頭だ。
「あっ、ラケルもお疲れ様! はい、どうぞ!」
「ありがとう! わぁぁ、美味しそう!」
ラケルの赤目はきらきらと輝いて、今日のメインメニュー・目玉焼き付きハンバーグに釘付けになる。とろっとしたデミグラスソースの香りが食欲を誘うのか、彼はよだれを垂らさんばかりの表情で瞳を閉じて言う。
「最近ロージーさん忙しくて、ろくなもの出してくれなかったからなぁ。僕たち、体が資本だっていうのに……はぁ」
「今日はセシリーが作ってくれたんだよね! すごいや、レストランみたいな食事!」
そこでキースの後ろから突き出されたのは元気な赤毛頭だ。
「あっ、ラケルもお疲れ様! はい、どうぞ!」
「ありがとう! わぁぁ、美味しそう!」
ラケルの赤目はきらきらと輝いて、今日のメインメニュー・目玉焼き付きハンバーグに釘付けになる。とろっとしたデミグラスソースの香りが食欲を誘うのか、彼はよだれを垂らさんばかりの表情で瞳を閉じて言う。
「最近ロージーさん忙しくて、ろくなもの出してくれなかったからなぁ。僕たち、体が資本だっていうのに……はぁ」