冴えない令嬢の救国譚~婚約破棄されたのちに、聖女の血を継いでいることが判明いたしました~
実は今回の食事を作るに当たり、セシリーは無策では挑んでいない。料理の腕前にさほど自信はないが、家から持ち寄ったクライスベル商会謹製の調味料を何種類も使い、自分でも満足のいく味に仕上げたつもりだ。
後ろに並ぶ騎士たちに笑顔で食事を渡しながら、セシリーはリュアンの方をちらちら遠目にうかがう。彼がフォークとナイフでハンバーグを切り分け、いざ一口目を口に運んだ。
「む…………!!」
(おっ、食べてる食べてる!)
彼がわずかに目を見開くのが見えた。中々の食べっぷりで、近くに座ったキースやラケルも安心したような笑みを浮かべて食事に手を付け始める。
(ふふふ、よしよし……我がクライスベル商会の力を見たか!)
後ろに並ぶ騎士たちに笑顔で食事を渡しながら、セシリーはリュアンの方をちらちら遠目にうかがう。彼がフォークとナイフでハンバーグを切り分け、いざ一口目を口に運んだ。
「む…………!!」
(おっ、食べてる食べてる!)
彼がわずかに目を見開くのが見えた。中々の食べっぷりで、近くに座ったキースやラケルも安心したような笑みを浮かべて食事に手を付け始める。
(ふふふ、よしよし……我がクライスベル商会の力を見たか!)