お姉ちゃん!
あたしは自分の出番が終わる度にすぐに弟たちのところへ戻った。


「ハァハァハァ...」

「苺、そんなに走って戻って来なくても...」

「いっちゃん、顔真っ赤だよ?」

「芽生くん」

「こんにちは、弟くんたち。はじめましてだね」

『こんにちは』


ピタ。


「ひゃっ!!」


汗だくの首に冷たいペットボトルの感触。

後ろを振り返ると、準ちゃんが居た。


「今年も...来てくれたんだ」

「ん」

「私たちも居るわよ」


準ちゃんのお父さん、お母さん、そして妹の波留ちゃん。


「ありがとう!」

「だからこいつらのこと任せろ」


そう、準ちゃんが言った。
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