□TRIFLE□編集者は恋をする□
「嫌いって、誰の事?」
「さっきの、片桐さんの彼女に決まってるじゃないですか」
「そう?綺麗な人だったけど」
「ああいう、自分が美人に生まれてきたことが当然、みたいな感じの女ってズルくないですか?」
「うーん。言ってる意味がよくわかんないけど、デガワだって充分可愛いじゃない」
片桐の彼女とは違うタイプだけど、デガワだって相当可愛い。
私がそう言うと、デガワは思いきり鼻にシワを寄せた。
「あたしはものすごい努力と研究の成果で、今のこの可愛らしさを手に入れたんです!きっと平井さん、あたしのすっぴん見たら驚きますよ」
「え、デガワは別に厚化粧に見えないけど……」
メイク落としたらそんなに変わるの?
そう思ってまじまじとその可愛らしい顔を観察していると、「あたしの事はいいんです!」と、デガワに怒られた。
「それよりも、あの彼女。腕時計忘れたくらいでわざわざ彼氏の職場に来るなんて、やな感じしません?しかもわざと片桐さんのいない時間を狙ったみたいに」