□TRIFLE□編集者は恋をする□
重いお尻をぶら下げて小さな羽を必死に動かすその姿は、やっぱり不格好だ。
でも、あんな小さな虫でさえ、迷いなく前進を続けてるんだ。
この高さにもためらうことなく小さな羽で飛び出して行ける姿は、なんだかとても頼もしかった。
ざざーっと木々が揺れる音がして、窓の隙間から風が吹き込んでくる。
その風に目を細めながら、じっと窓の外をみつめている美咲さんも、きっと私の同じ気持ちでいるんだと思った。
あんな小さな虫に負けてられないって。
□TRIFLE□13□END□