この恋に名前をつけるなら
-序章-

プロローグ


生まれてきてよかった。


ずっとこのままがいい。



人は皆、幸せだと感じたら、

そういった感情が芽生えるはず。



だけど、幸せな時間はあっという間で、

長くは続いてくれやしない。



やっと掴みとった幸せも儚く、

簡単に離れていってしまう。



大人になったはずなのに、

小さな幸せすら気づけない毎日。



いつから幸せになりたいと
思うようになったのだろうか……



今は時間だけがあっという間に過ぎていき、いつしか見つからない宝探しをしているみたいだった。
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