この恋に名前をつけるなら
日曜日、俺はプロポーズ丘公園にいた。



辺りは薄暗くなり、ひとけが少なくなっていく。


俺は高台近くの柵についてある南京錠を見ていた。



どれだけ探しても、自分達がつけた南京錠が見当たらない。


ダイヤル式だったため、誰かがイタズラで外したのだろうか。


俺は考えるのを辞めた。



結空に会って以来、俺の心には、

しこりのようなものが残っている。


この場所に来て、自分の気持ちを確かめたかった。





答えは見つかったのだろうか?



顔色が冴えないまま、プロポーズ丘公園を離れて行った。
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