この恋に名前をつけるなら

恋の終わり


2013年6月6日。


私は汗びっしょりになり、辺りを見渡している。


静寂で誰も居ない公園周辺を何周したことだろうか。


慌てた様子で辺りを見渡しながら、仁くんを探していた。



息が上がり、もう足も動かないのだろう。


膝に手を遣り、気づいた時には地べたに座り込んでいた。



一度、手放した幸せをもう一度掴み取るため、今日まで地道に頑張ってきたはずなのに。


もう逢えないと思うと、胸が張り裂けそうで、自分を責めることしかできなかった。



後悔という締め付けられるような痛みが、私を苦しめている。



「ホント何してるんだろう……わたし」



呆然と心の声が漏れ、時間だけが流れていった。


座り込んでから何時間経ったのだろうか。



動く気力も無くした私は街灯に照らされ、夜空を眺めていた。



星に何を願いをこめたのだろうか。


18歳の私には辛く、とても受け入れ難い現実だが、前を向いて進んでいくしかなかった。



私はゆっくりと立ち上がり、プロポーズ丘公園から離れて行った。
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