この恋に名前をつけるなら
後日、私は彼とLINEをし合うようになっていた。


気づけば、彼の返信を楽しみに待っている。



早く既読がつかないか、早く返事が返ってこないか。


いつの間にか、彼とするLINEが私にとって、楽しみに変わっていた。



薄暗い部屋から無数に光る照明。


微かに照らされながら、私と彼はカラオケルームに居た。



私はいつもより、お洒落な服を纏い、いつも以上、化粧に力を入れていた。



二人はあれから呼び方も変わり、敬語からタメ語に変わっている。


ギュッと距離を縮めていたのだ。



「いやーー、結空ありがとね。来てくれて」


スラっとした体格に、爽やかな服装で北斗は感謝を述べた。



「ううん、カラオケ行きたかったから!こっちこそありがと、ふふ」



私は微笑む。



「よし!じゃあ早速歌っちゃおうぜ!俺からでいい?」



「あっうん!先に歌って!」



「じゃあ、俺の十八番《おはこ》聴いてもらおっかな?」



北斗は笑みを溢しながら、曲を入れる。



「いいじゃん、なに何?」



「この曲です。じゃあ、先に歌いまーーすッ!」



曲が流れ始めると、私は北斗の歌声を聴いた。


ふざけながら盛り上げる北斗は、物凄く歌うのが上手だった。



曲が終わり、次は私がマイクを握る。



「じゃあ、次は私の番ね!」



曲が流れ始まり、歌い出す。
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