この恋に名前をつけるなら
そして、

結空の母親である千里がついた嘘だと、

二人は知らないまま、

今回の件を無事乗り越えた。



私は家に帰り、

両親に嘘の噂だったと告げる。



お母さんから『別れなさい』と何度、

言われたことやら……



それでも、

私は必死にお母さんを説得した。


お父さんからの後押しもあり、

お母さんは二人の交際を認める。



ただし、

一つだけ条件として……



お互いの家で絶対に遊ばない。



ただそれだけだった。


私はそれを受け入れ、お母さんと約束する。


私は仁くんと別れずに済んだのだ。



だが、

お母さんから交際を認めてもらったのに、

私は守っていなかった。





お母さんとの約束を……



それは、

仁くんの家で遊んでいたのだ。


バレないよう厳密に。



まるで、

高校生が不倫でもしているかのように、

隠れて……



こそこそと。



お母さんは知らなかった。





二人が約束を破っていたなんて。
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