この恋に名前をつけるなら

「メリークリスマス!」


似合わないワイングラスにシャンメリーなんか入れて、フォークを片手にケーキを口いっぱい頬張る。



今日はクリスマスで、私は仁くんの部屋に居た。


外は雪も降り、ホワイトクリスマスだった。



ショッピングモールで買ったお揃いのネックレス。



二人の胸元で輝き、いつも一緒に居るような気持ちにさしてくれた。



初めて一緒に過ごすクリスマス。


仁くんの鼻についた生クリームを見て笑い出す私……



楽しくて幸せな気分だった。



「何で鼻についてんの?ふふ」



「え?鼻に?ホンマや!はは」



お腹を抱えて笑い転がる私。



それを見て、隣に行き抱きしめながら、

私をこしょばす。



「笑ったなーー。笑うな、こらーー、はは」


「やめてよーー。参った参った!ふふ」


戯れ合う二人。



しばらくして、目と目が合い、戯れ合うのをやめた。


二人は気付けば、唇を重ね合わせている。


熱く今にも溶け出しそうな唇で、

何度も何度も……



二人は愛を確かめるように。



何度も……
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