この恋に名前をつけるなら
「結空?」



「うん?」


二人は高台に上がり、

日本海の景色を眺めていた。



「俺たちの記念日って何の日か知ってる?」


突然、

俺は自分達の記念日の日について話し出した。



「え!何の日?」



「プロポーズの日なんだってさ」



「プロポーズ?何それ?」


結空の目が点になる。


正直、聞いたことがなかった。



「えっと……6月の第一日曜日はプロポーズの日なんだって。あの日、俺たちの記念日は第一日曜日だった」




「へーー全然知らなかった」




「俺も最初、全然知らなくてさ。その日にテレビつけてたら、アナウンサーの人が言ってたんだ」




「あーーそういうことね。だからその日に告白したんでしょ?」


結空は目を細めて、俺に尋ねた。



「はは。バレた?」


俺は結空の表情を見て、苦笑いする。



「じゃあ、結婚も6月だったりして?」


結空は満面の笑みで俺に尋ねた。



「え!まだ先のことだから……どうやら」




「まだ先だけど、プロポーズの日は告白する日じゃないんでしょ?プロポーズしたり、結婚したりする日なんじゃない?」



「かな?俺も詳しく分からないから……でも、何年先になるか分かんないけど、本当に結空と結婚できたら俺も嬉しいよ」
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