この恋に名前をつけるなら

2012年2月、

昼休みに教室で俺と海斗は、

お弁当を一緒に食べていた。



「もうすぐ卒業かーー」


海斗はご飯を口に詰める。



「……」


俺は相変わらず、元気がなかった。



「おいおい、卒業するんだぜ。後悔だけはすんなよ」



「うん。もう終わったことだから」



「ふーん」


海斗は食べ終わり、弁当箱をしまった。


自分にできることなんて無いに等しいが、

親友のことをほっとけない。



俺を置いて、海斗は三階から二階に向かった。


結空ちゃんの教室を覗く海斗の姿が。


結空ちゃんは遥ちゃんと話しをしていた。



「お!結空ちゃん、ちょっといい?」


海斗は結空を見つけて呼んだ。


結空ちゃんと遥ちゃんは目をパチクリさせていた。



「え?小田先輩!」


私は小田先輩の方へ向かう。



「ちょっとついてきて!」



「え……はい」


海斗は結空ちゃんを体育館に連れて行き、

結空のちゃん気持ちを確かめたかったのだろう。


誰もいない静かな体育館で、

海斗は結空ちゃんにこう尋ねた。
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