この恋に名前をつけるなら
俺は栞ちゃんのことが夢中で仕方がない。


年上の彼女は大人っぽく、

魅力的だったのだろう。


とても幸せだった。



風呂上がり、栞ちゃんは俺が普段着ている大きめのTシャツに着替えていた。



「仁くん服貸してもらった」


ダボダボの服を着ているせいか、余計スタイルの良さに見惚れてしまう。



それに、初めて見る化粧をしていない顔。


それもそれで、物凄く可愛かった。



「サイズでかいけど、それでいい?買ってこようか?」



「ううん、これで良いよ。それに仁くんのがいいから、ふふ」


俺のTシャツを着て、ご満悦の栞ちゃん。


とても幸せそうだった。



「そっか、はは。俺、適当な場所で寝るから栞ちゃんはベッド使って」


俺は恥ずかしそうに栞ちゃんに言った。



「ふふ」


栞ちゃんはベッドに寝転がり、俺が入れるスペースを作った。


笑みを溢しながら、俺に手招きする。



「早くおいで!一緒に寝よ」


栞ちゃんは満面の笑みで俺を呼んだ。



「え?う、うん」


俺は心臓の音が漏れてないか、不安になりながらやって来る。


二人はベッドで寄り添い夢の中へ……



とても居心地が良かった。
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