この恋に名前をつけるなら
それから、栞ちゃんは月末以外、泊まるようになる。
『親が心配するから月末だけは家に帰るね』栞ちゃんはそう言い残し、帰っていく。
月末だけ彼女と逢えなかったが、
二人はほぼ毎日、同棲生活をしていた。
『仁くん朝だよーー。起きて』
栞ちゃんの優しくて落ち着く声。
目を開けると栞ちゃんが居る安心感。
栞ちゃんは優しく抱きしめてくれた。
それに、好きな人が朝ご飯を作ってくれる。
そんな幸せな1日のスタートが堪らなく好きだった。