長いストーリー

始まり〜origin〜

『ーーちゃん!僕たち、ずっと一緒だよね?』

ーーチリリリリリリリ

朝のタイマーが頭に響く

聞き覚えのある声、懐かしい

少し前にいた友達…の事を思い出してしまった

「あぁ、起きなきゃ」

私はただの中学生、でも学校には行けない

私は友達がいないから

学校に行っても、独り。

だからその分、自分で勉強しなきゃならない

親は離婚して、母親だけ。

母親はやさしくて、ずっと笑顔だ

私はそんな母だけ信用出来る。

あのことがなければ、私は縛られなくてよかったのかな…

ーーガチャ

母が朝ごはんを作っている。

いつも食欲がない私でも、『文句言わないの!』と言いながら、私に食べたせてくる。

私はそんな母親は、少し嫌いだ。

「…あ、起きてたの?おはよう。ご飯できてるよ、食べな。」

明るい声でおはようと声をかけてくれる。

私の目覚まし。


椅子を引いた。

今日はご飯が食べたい。

気分で行動するようになったのは、きっとあの日からだよね…

いつものように過ごしている。

外からキャッキャとうるさい。

あぁ、でも。

自分もああだったのかな…。

『ーー、大丈夫??』

はっ!!

思い出したら辛くなる。忘れたら悲しくなる。

この声を聞いただけで、頭が痛い…






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