私の担当医。

12.唯一の友達



「せんせ...あっ海斗?」

「ん?」

「さっき仕事中に倒れちゃって。
みんなに迷惑かけてて。
仕事...に...明日から行きたいんだけど。」

話してる途中なのに
明らかに表情が変わった。

「ダメ」

やっぱり...。
でも休みすぎてみんなに申し訳ないよ


「でも...まだやり残してる仕事あって...」

「じゃ今すぐ仕事辞めてこい」

「え?」

「さっき仕事中に倒れて運ばれて明日から仕事行くって許可する医者がいたらそれはもう医者じゃない。」

確かに...
さっき救急車で運ばれたんだけど...
後輩ちゃんに任せっきりはできない

「いつからならいける?」

「1週間は病院からも出したくない」

「え」

「すずが仕事にやりがいを感じて頑張ってるのも知ってるし迷惑かけてるって負い目を感じるのもわかる。でも今は休んで身体を休めるべき。」

「病院も出ちゃいけないの?」

「出てどこ行くの?」

実は明後日、地元から唯一といってもいい友達が遊びに来る。

一生、病院なんか行くつもりなかったからこんなことになると思わず約束してしまった

どーしても行きたい...

「いや、どこもいかない」

「仕事休むための書類ちゃんと書いてやるから病状話して休め。よくなったらちゃんと行かせてやるからしばらくは我慢してくれ」


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