私の担当医。
時間は16時。
大好きな人との楽しい時間はあっという間だった。
行きは20分で着いたのに
車に乗って30分経っても病院につかない。
どこかに向かってるんだ。
「どこ行ってるの?」
「俺のお気に入りの場所」
お気に入りの場所?
どこだろう。
それにしても横顔が本当にかっこいい
「海斗、モテるでしょ」
「なんで?」
「かっこいいから」
「すずにかっこいいと言われると嬉しいわ。
ありがとう。すずも可愛いよ」
「嘘だ、可愛いなんか言われたことないもん」
彼氏は何人かいたものの
可愛いなんか言われたことなかった
だって可愛くないし
「可愛いよ、俺の自慢の彼女だ」
彼女って認められた気がして嬉しかった
やっぱり言葉で言ってくれると安心する。
「着いたよ」
綺麗な高層マンションだった
「俺の家」
「え?」
院長の息子とはいえこんないいところに住んでるんだ、
住んでる?
住んでるのあの病院の部屋じゃないの?
海斗の後をついていき
エレベーターに乗った
押した行き先は最上階
「何個いえあるの?」
「家はここだけだよ。」
最上階の奥の部屋の鍵を開けた。
そこにはドラマでしか見たことのない一室だった
大理石の床に広いリビングにキッチン
声を出すと反響する。
「もう少しすると日が沈む。
その瞬間、ものすごく綺麗だからすずと一緒に見たくてさ。」
リビングの360度、全てガラス張りで
全てカーテンをあけてくれて日が暮れるのをソファに座って待った。
しばらくお互い携帯触ったり
世間話して時間が過ぎた
日が落ち始めた
「わあ〜綺麗」
「だろ、この景色が好きでここの家、契約してる」
「さすがお金持ちだね。」
海斗がやった通りいい景色で黙って見入ってしまうほどだった