私の担当医。
熱が高いせいかフラフラで
歩くのもしんどい。
「出せた?」
「...うん」
「フラフラだね、車椅子持ってくるよ」
「大丈夫、歩く」
そんな病人扱いしないで。
ただ風邪をひいて熱出しただけだから...
自分の足で処置室まで歩いた。
中に入ると海斗はもちろん翔太くんもいた。
みんな勢揃いだ。
「ちゃんと出せて偉かった」
褒めてくれた。
海斗が褒めてくれた。
「今から身体にバイ菌いないか血液検査して調べる。そのあとそのまま熱を下げる点滴繋げる。
針刺すのは1回。一瞬で終わるから頑張れ」
やりたくなくて部屋を出ようとした。
ドアの前に立ってた真由さんによって阻止された。
「翔太に抑えててもらうか?
それとも我慢して頑張るかどっちか選べ」
「...」
「やらなきゃおわんないぞ。」
「わかった...やるからちょっと待って。」
「どれだけ待てばいい?」
「心の準備できるまで...」
「何日かかるんだ、一瞬だから早く横になれ。すずならできる。」
昔の医者なら無理矢理、手を引かれ押し倒され鎮静剤を点滴され押さえつけられ...
でも海斗は絶対しない。
言葉では急かすけど
無理強いはしてこない。
待ってくれる。
「...一瞬で終わらせて....痛くしないで」
「おう」
海斗を信じて腕を出した。
「終わった、えらいじゃんすず。できるじゃん。あとはエコーして終わり。痛くないから。
真由、これ出してきて」
海斗は真由さんに私の血液を渡した。
「俺も行く」
一緒に翔太くんも出て行った。
2人になった処置室てエコーをして検査結果を待った。