私の担当医。
海斗が昼ごはんを食べに部屋に戻ってきた
鼻歌まで歌ってなんだか機嫌もよさそう
いまがチャンス
「ねぇ私そろそろ仕事行ってもいい?」
「え?」
「もう流石に休み過ぎてさぁ...」
「いいよ、いいけど俺との約束覚えてる?」
「約束?」
「次、俺がいない時に倒れたら透析だぞ」
忘れてたわけじゃないけど
今の体調だと大丈夫な気がしてた。
「最近、体調いいし、働かないとお金ないし」
「金なんか俺が持ってるからいらねぇ」
「そんなの頼ってられないよ」
「俺は仕事行かれる方が心配で嫌だ」
「...」
「俺は勧めない、でもどうしても行きたいなら止めない」
前までは絶対ダメ。いくなら辞めろ。
だったのに変わった。それだけ体調も良くなってるのかな
「あとそうなったら家戻っていい?」
「あのさぁ...はぁ...
もう一回、言うけど俺から離れてる時に発作でたら透析だぞ?離れるようなことばっかり提案してくるけどそれでいいんだな?」
「だって家賃払い続けてるし、もったいないじゃん。」
「じゃあ解約してここ住めばいいだろ。
住所は俺の家にうつして。」
「やだよ。もし海斗に捨てられたら私、居場所無くなるじゃん。」
「捨てねぇよ。」
「そんなのわかんない。」