おいらんっ道中らナイス!
僕の独白
 居間で正座をし。



向かいあっている、

二人。





「此処に。



実は生活費とは別に、もう一つ

預かっていた通帳があります。



たとえば今日の様な日貴女に。

お祝いとして



手渡しなさいと、父上から



託された物です。



彼女はかならず作家として

認められるから、って





確かに、そうなりました。

でも

だから僕は、いま

いささか困ってしまって、

いるのです。」







 黙って。



忍は僕ちゃんをみつめたまま、

ゴクリと唾をのみ込んだ。





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